pixiv 2015 SUMMER BOOT CAMP に参加した話

f:id:urachansan:20150918214027j:plain

[概要]
8月31日から9月11日までの二週間、pixivのインターンシップに参加してきました。

ssl.pixiv.net


pixivに応募した理由は二つあって、ひとつはpixivというサービスを以前から利用しており、その裏側を知りたいと思ったこと。
そしてもうひとつは、二週間というインターンの厚みで、そこでの経験を自分の糧にしたいと思ったことでした。
結論から言うと、僕が望んでいたその二つはじゅうぶんすぎるほどに満たされて、それ以上に学びの多いインターンシップとなりました。

[インターンの内容]
今回参加のインターン生は総勢25人で、初日にすぐさまチーム分けの発表がされました。

f:id:urachansan:20150918214232j:plain

全部でABCDの4チーム。自分が配属されたのはCチームで、メンバー構成は自分を含めた総合職2人、技術職4人、デザイナー1人という、4チームの中で一番の大所帯でした。
そして発表されたメイン企画は「チームで1日に何回も起動してもらえるようなアプリを作る」。私たちCチームの7人は二週間の間、アイデア出しからアプリ開発、デザイン、スケジュール管理など、インターン生ですべてを分担して開発に取り組みました。

[メイン企画に取り組んでみて]
メイン企画の流れはいたって単純で、アイデアを出して、アイデアが固まったら、それをモノにする。というものです。
しかし、言葉で言うには簡単ですが、なかなかこれがうまくいきません。

f:id:urachansan:20150918214329j:plain
正直なところ、一秒たりとも無駄な時間はなかったと思えるぐらい、制作に没頭した二週間でした。

そして今回チームの中で、私は総合職兼リーダーとして活動していました。
その中でも特に難しく感じたのは、「リーダーと総合職間の立ち回り」です。
リーダーの仕事に偏ると、総合職としての仕事がおぼつかなくなり、スケジュールに遅れが出てしまう。
総合職の仕事に偏ると、リーダーとしての仕事がおぼつかなくなり、全体の管理が難しくなってしまう。
結果的には、もう一人の総合職メンバーに仕事を相当量負担してもらう形でなんとか企画が進んだのですが、個人としては、もっと頑張れるところがあったのではないかと、反省が残る二週間となりました。

[それでも]
それでも、今回Cチームのアプリは、(私としては)最高のものに仕上がったと思っています。
二週間で0の状態から、100と言っても良いところにまで持っていくことが出来たのは、ひとえにチームメンバーのおかげとしか言いようがありません。もう一人の総合職メンバーのみならず、技術陣も、デザイナーも最高の方ばかりでした。
仕事を割り振ると、必ず期限までに、それも120%のものが上がってくる。
こんなに良いメンバーに恵まれたのは、本当、リーダー冥利に尽きるインターンだったと思います。

f:id:urachansan:20150918214452j:plain

(Cチームが作ったのは、チャックルという、お笑い大喜利アプリでした)

 

f:id:urachansan:20150918214523j:plain

(そしてプレゼンでクチコミ例の餌食となる自分)


[インターンに参加して学んだこと]
たくさんありすぎて困るぐらいたくさんあります。それがすべて自分の糧になったことは言うまでもないのですが、その中でも、特に記憶に残った学びをいくつか挙げたいと思います。

  • 期限のなかで、完成度を最大化すること

「完璧を目指すよりまず終わらせろ」という有名な言葉がありますが、何事も、まさにその通りだと今回のインターンで実感しました。
課題にしろ、仕事にしろ、期限はありますが、社会人と違い、大学生のうちは質に重きをおくことは(ほぼ)ありません。
しかし社会に出ると違います。期限と同じぐらいに、質も求められるようになります。
すると、作り手は限られた時間のなかで、最高の質を追い求めようとします。

そんな時に問題となるのが、質を求めすぎてモノが完成しないという、最悪のパターンです。

今回、私たちのチームもそこで苦労しました。アプリをより良いものとするために色んな機能は付けたいけど、まず「アプリ」として完成させるために、どの機能が必要か。コアはどれで、サブはどれか。そうした判断の経験は、重要な学びのひとつとなりました。

f:id:urachansan:20150918222830j:plain

(KPTという方法で、毎日チームの問題点などを洗い出していました)

 

  • リーダーという仕事

先ほどもあったように、今回自分はCチームでリーダーという役職に就いていました。しかし、私の力不足のため、リーダーとしての仕事がおぼつかず、チーム全体の作業が遅延してしまうということがありました。
遅れているという事実と、申し訳ないという気持ちが相まって、正直、本当に大変でした。

けれども、その大変さこそが学びであって、その学びは、pixivインターンだからこそ学べたものだと今では思っています。

  • チームという難しさ、チームという素晴らしさ

チームという存在は本当に難しいです。誰の意見をどのくらい取り入れるといった「調和」や、作業の「分担」、メンバー個人、全体の進捗「管理」などは、特にチーム作業においては難しい点です。

f:id:urachansan:20150918222213j:plain
しかしそれらの壁を乗り越えたとき、チームのデメリットは、メリット(素晴らしさ)に変わります。
「調和」が上手くいくと、素晴らしいアイデアが、少ない時間の中でも素早く出てくる。
「分担」が上手くいくと、考えられないようなスピードで、サービスの開発が進む。
「管理」が上手くいくと、意思疎通が滑らかに、作業に滞りがなくなる。
チームは初めから「素晴らしい」ものではありません。しかし、チームビルディングに成功し、全員がひとつの方向を向いたとき、一人では考えられないような大きなモノを生み出すことが出来ちゃいます。
そういったところで、自分は改めて、チームという難しさと、チームという素晴らしさを実感しました。

[ちょこちょこと]
ここからは、インターンに参加して感じたとりとめのないことです。

  • pixivというところ

初日はとにかく「噂の絵馬」に圧倒されたのですが、日がたつにつれ周りを見ることに慣れてくると、オフィスの内側は開放的でカラフルで、グッズとかグッズとかグッズとかがたくさんあることに気づきました。あのしりもとさんが飾ってあったり、可愛い女の子の絵がいたるところにあったり、もはや、pixivというサービスそのものを体現したようなオフィスでした。

その他にも、フリードリンク、フリーみそしる、いつでも休憩出来るスペースなど、働く場としては、本当に最高の環境だったと思います。

休憩する時には存分に休憩が出来て、集中する時には存分に集中できる環境がある。

そうした時間のメリハリを作れるオフィスがあることが、仕事に活力を与え、ひいてはpixivというサービスに活力を与えているのではないかと感じました。

  • pixivというサービスの裏側

インターンに参加する前は、pixivというサービスの裏側が見えませんでした。

正直に申し上げると、どのようにお仕事されているのかが、まったく想像つかなかったのです。けれどもインターンに参加して実際にその内側を知ることで、これまでもやにかかっていた部分が晴れて、なるほど、という実感が湧きました。
普段快適に利用しているサービスだからこそ、その快適さには理由があります。
面白いコンテンツが豊富なサービスだからこそ、その豊富さには理由があります。
その理由を知ることができたのは、pixivを知るという私の今回の目的の上で、非常に貴重な経験となりました。

 

  • 社員のみなさま、ご協力ありがとうございました!

今回アプリを開発するにあたって、たくさんの社員の方にフィードバックを頂きました。
その中でも特に記憶に残っていることがあります。それは、「少しお時間よろしいですか?」とお尋ねすると、みなさん笑顔で「いいよ!」と快諾してくださったことです。
私たちはインターン中ですが、社員の方々はしっかりとお仕事中です。それでも、自分の作業を中断してまで、わざわざインターン生のために時間を割いてくださるところを見て、「こんな雰囲気の会社があるんだ」、「これがpixivという会社、pixivという社風なんだ」という、感動に近い衝撃がありました。


[まとめ]
学びに学んだ二週間でした。
リーダーに立候補したものの、初めは右も左も分からず、全くチームをまとめ上げることが出来ませんでした。しかしそれから、メンバーやメンターの方に支えられて、結果、なんとか二週間を駆け抜ける事が出来ました。
その中でも、総合職としての仕事、リーダーとしての仕事、技術職との連携、デッドラインから逆算してのスケジューリング、タスク管理……などなど、学んだことを上げだすと、本当にきりがありません。
それほどまでに濃密な二週間でした。
何より、インターンシップは終わっても、インターンシップで学んだことや、出会ったインターン生との友好関係はこれからも続いていくでしょう。そのことを思うと、私の人生という面においても、そしてこれから始まる就職活動という面においても、本当に「行って良かった」と思えるインターンシップでした。

f:id:urachansan:20150918220144j:plain

最後となりますが、pixiv株式会社の皆様、二週間、本当にありがとうございました。